会長挨拶

 

東京都小学校生活科・総合的な学習教育研究会
  会 長  清 水  仁
(東京都新宿区立落合第三小学校・幼稚園校園長)


 今年度より本協議会の会長を務めさせていただくこととなりました清水 仁(しみずひ
とし)と申します。宮崎倉太郎前会長はじめ、歴代の会長が全国の先生方と築いてまいり
ました生活科・総合的な学習の時間の研究協議会を更に充実・発展するため、尽力してま
いります。全国の先生方、ご協力の程、どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、私が、生活科・総合的な学習の時間研究協議会に入会したのは、校長に昇任した
10年前です。その数年前、副校長時代にセミナーで出会った先生方の生活科・総合的な
学習の時間の実践に衝撃と感動を受けたのがきっかけでした。子どもたちの思いや願い、
気付きを引き出しながら、教師と子どもが築き上げていく生活科の授業や、子どもたちか
ら生まれた課題を、地域の方や専門家の助言や協力を得ながら解決し、それが町おこしに
までなった総合的な学習の時間。自分が担任の時にやりたかった子ども主体の豊かな学び
の姿がそこにありました。実践発表後の協議やその後の懇親会での情報交換では、授業作
りへの熱い思いや苦労とその解決、子どもや学校、地域の変容などを実際に聴くことで、
益々生活科・総合的な学習の時間に惚れ込みました。「生活科・総合的な学習の時間に本
気で取り組みたい。」と決意し、その後、校長に昇任したのを機に、東京都小学校生活科
・総合的な学習教育研究会に入会し、生活科・総合的な学習の時間について、一から学ぶ
ことにしました。
 私にとって、全国大会は、生活科・総合的な学習の実践や理論を学ぶたいへん貴重な機
会でした。校長として各校の研究や研究授業や課題別分科会での実践発表と協議会、シン
ポジウムや講演で学んだことは、新たな視点をもつことや、授業改善に繋がる貴重な情報
ばかりでした。勤務校に持ち帰り、研究に早速取り入れました。
 その後、新型コロナウイルス感染症拡大により、第29回千葉大会、第30回大阪大会
は、オンライン開催、昨年度の第31回東京大会は、オンラインと対面によるハイブリッ
ド開催となりました。主催地区の研究協議会のみなさまの決意と努力のおかげで、生活科
・総合的な学習研究の灯を消すことなく受け継がれました。そして、今年度、第32回京
都大会は、4年ぶりに対面での開催となります。研究授業での教師と子ども、子どもどう
しの対話から学ぶこと、協議会や課題別分科会での対面による熱い語り合いなど、会場校
が研究への熱気で包まれることと思います。そして、そこで築かれた人と人とのつながり
と各地区のつながりが、各校、各地区での生活科・総合的な学習の時間での学びに生かさ
れ、さらなる研究の深まりになっていくことを期待しています。